Message

理事長所信

ここでしかできないことがある。
ここでしかできない出会いがある。
この経験は人生の大きな礎となる。


はじめに


2020年、新たな時代がはじまります。
現在、私たちの暮らす地域では、大学進学・就職などを求めて、次世代の地域社会を支えていく担い手が都市部へ流出し地域経済は回らなくなり、その結果さらに多くの人々がよりよい生活を求めて都市部へ流れてしまう悪循環に陥っています。
この地域を存続し次世代につなげるには、地域を活性化させ市民を巻き込んだ運動が必要です。私たちは、青年経済人として人口減少が巻き起こす課題に向き合い、次世代の子供たちに誇れるまちを創造することで、市民の意識が変革し地域の活性化に繋げます。

次世代を担う子供たちに誇れるまちの創造


子供たちに自分の暮らす地域を自慢できますか。ずっと暮らしてほしいとすすめることができますか。私たちは、子供たちに誇れるまちを作っていかなければなりません。まちをよくしていくのは、そこに暮らす私たち自身なのです。大人が子供たちに対し「仕事がないので都市部に行ったほうがいい」「家を継ぐよりも大企業に就職したほうがいい」などのアドバイスをする親世代が多くなっていると感じます。大人も正直に残ってほしいと伝えるのも重要だと思います。まちのことも自分、家族のことと同じように考え他人事ではなく、危機感を持ち親身に考えることが大切です。大人には子供たちに胸を張って戻って来いと言える、そして、子供たちには一旦地元を離れたとしても必ず戻ってきたくなるような、持続可能なまちを創造します。

地域に必要とされる人財・組織


青年会議所は修練・奉仕・友情の三信条があり、「最後の学び舎」と言われます。しかし、入会しても実際に活動に参加しなければ何も得ることはできません。湯沢青年会議所も会員数の減少が進み、全盛期に比べると小さな組織となっています。個人ではできないことでも青年会議所としてできることは多くあります。今後も私たちの運動を継続させていくためには、時代に合わせメンバーが積極的に参加しやすい環境を作り、持続可能な組織運営をしていかなければなりません。会員拡大を推進し、青年会議所でしかできない学びを伝えることで、地域に必要とされる人財を育成し、組織を活性化させます。

認知度向上によるブランディング


地域に根差した運動を展開していくためには、私たちの活動を効果的に発信し、社会的認知度の向上を通じ市民の共感を得ることが重要です。組織として広報の重要性を再認識し、広報媒体やSNS等を駆使し効果的な情報発信をいたします。また、アニュアルレポートを作成することで、一年の取り組みをまとめ対外的に発信しブランディングへも繋げて参ります。今こそ運動を効果的に発信し、賛同いただける市民を増やすことで更なる湯沢青年会議所ブランドを向上させます。

地域をこえた経験


青年会議所はJCI・日本青年会議所・東北地区協議会・秋田ブロック協議会をはじめ世界に目を向けると130の国と地域で約16万名のメンバーが、我々と同じ志のもと明るい豊かな社会の実現に向けて運動を展開しています。そして青年会議所には「出向」という新たな出会いや学びを得ることができる機会があります。出向は、地域の垣根を越えた様々な事業を経験することができ、多くの仲間との出会いや研鑽の積み重ねにより自己を成長させることができます。出向の機会を最大限に活用し、その学びを出向していないメンバーにも伝えることで湯沢青年会議所の更なる組織力向上を目指します。

おわりに


2020年、日本では東京オリンピックが開催され、JCIの世界大会も開催されます。青年会議所に入会すると同時に一年毎に素晴らしい機会が提供されます。時には不可能と思う困難に立ち向かわなければならない時があります。挑戦する前から不可能だと決めつけるのではなく、大きな夢をもち、未来を作っていきましょう。個人ではできないことでも青年会議所には同じ志の仲間がいます。この素晴らしい仲間と共に、挑戦し、成長し、想いを一つに行動することにより大きなムーブメントを起こすことができるのです。

2020年は一度限り、私は理事長として与えられた機会を全うし突き進んで参ります。

一般社団法人湯沢青年会議所
第52代理事長
高橋隆太